こんにちは!
今回は宮島未奈さん著『婚活マエストロ』という小説を読んだ感想についてただ今絶賛婚活中の私が語ります。
※物語の核心となる部分について語るのは避けていますが感想を述べる上で展開に触れるため、ネタバレを避けたい方はご注意ください!
あらすじ
40歳の三文ライター・猪名川健人は、婚活事業を営む「ドリーム・ハピネス・プランニング」の紹介記事を書く仕事を引き受ける。安っぽいホームページ、雑居ビルの中の小さな事務所……どう考えても怪しい。
手作り感あふれる地味なパーティーに現れたのは、やけに姿勢のいいスーツ姿の女性・鏡原奈緒子。場違いなほどの美女だが、彼女は「私は本気で結婚を考えている人以外は来てほしくありません」と宣言する。そして生真面目にマイクを握った――そう、彼女は婚活業界では名を知らぬ者はいない〈婚活マエストロ〉だった。その見事な進行で、参加者は完全にマエストロ・鏡原の掌の上。彼女は何者なのか、なぜこんな会社で働いているのか、〈マエストロ〉ってなに……謎は深まるばかりだが、猪名川は同社のイベントを手伝うことに。65歳以上のシニア向け婚活パーティーから、琵琶湖に向かう婚活バスツアー(クルーズ船「ミシガン」に乗車)まで。これまで結婚に興味のなかった猪名川も、次第に「真面目に婚活するのも悪くないかもしれない」と思い始める。
ものは試しと他社が運営する婚活パーティーを訪れてみると、そこには参加者として席に座る鏡原の姿があった――。
ー文藝春秋Booksより引用(https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163919089)
この本の特徴
婚活現場のリアルを知れる
主人公のフリーライター・健人は婚活イベント運営会社「ドリーム・ハピネス・プランニング」から仕事を引き受けるのですが、これをきっかけとしてなんやかんやで色々な婚活イベントに参加することとなります。
婚活パーティーや婚活バスツアー、マッチングアプリでのお食事デート、運営のお手伝いとしてシニア向け婚活イベントにも潜入しちゃいます。
それぞれの婚活イベントの描写がかなりリアルなのが印象的でした。
例えば、初めて婚活パーティーに参加したときにプロフィールの書き方に迷う感じがあるあるだったり
(趣味何書けばいいか迷ったりや名前の欄に本名書いたけどニックネーム書けば良かった…!と人のプロフィールを見て後悔するなど)、ちょっといいなと思う人がいてもなかなか上手くはいかなかったり(怪しい勧誘業者だったり)泣
ある意味キラキラしていない婚活描写がフィクションなのにリアルで、婚活中の方ならうなずきながら読んでしまうこと間違いなしです。
婚活未経験だけど軽く様子を知りたいという方にもおすすめです。
将来に悩む年代の心情に共感できる
主人公の健人はちょうど40歳の誕生日を迎えたばかり。
大学時代からずっと同じアパートで暮らしており、仕事は在宅のフリーライターでほとんど人と顔を合わせない生活をしています。
マイペースな性格でありつつもストーリー中で婚活でのハプニングに振り回されたり、大学時代の元カノの現状を聞いて複雑な気持ちになったり。
なんやかんや「ドリーム・ハピネス・プランニング」のスタッフとして手伝わされる中で仕事について改めて考える場面があったり。
主人公に近い年代の方に限らず、結婚や仕事について悩んでいる読者にとっての「このままでいいのかな?」という気持ちに寄り添ってくれる内容になっています。
婚活だけじゃない!仕事の向き合い方に励まされる
少し前述しましたが、婚活だけじゃなく仕事の向き合い方についてもストーリーに関わってきます。
フリーライターの健人はネガティブではないものの特別自分を評価していないように感じました(仕事→誰でも書けそうな記事しか書いてないという感じ)。
しかし、婚活イベントの手伝いを通じて知らなかった自分の良い一面に気づく(周りから言われて気づく)場面が印象的でした。
また、タイトルとなっている「婚活マエストロ」こと鏡原さん(表紙イラストの女性)はシゴデキなのですが、物語後半で仕事についての悩みを明かします。
終盤の展開で壁を乗り越えて能力を最大限に発揮して輝いているシーンは熱かったです。
仕事に向き合う中で自分でも見えていない長所があったり、完璧に見える人でも悩みを抱えていたりするんだなと思えたり、仕事に少し前向きになれる内容となっています。
感想
(注:中の人婚活中のため当事者目線になりがち)
読む前は『婚活マエストロ』というタイトルから、スパルタな婚活コンサルみたいな人が出てきて色んな人に喝を入れまくるんじゃないか、みたいな想像をしていました。^^;
しかし、婚活マエストロこと鏡原さんはあくまで婚活イベントの司会者兼スタッフという立ち位置であり、あくまで参加者に対して婚活マナーや異性にモテるコツなどを伝授することはありませんでした。(なぜか相性が合う二人がわかってしまうという特殊能力は持っていますが)
また、主人公や各イベントの参加者たちも等身大で描かれており、ありのままで婚活にぶつかっていました。(主人公のプロフィールシートの趣味欄→寝ること)
背伸びして異性に好かれようとするよりも、ありのままの自分に合う誰かを見つけることが大事というメッセージを感じました。
描写がリアルなのはこの本の特徴の一つですが、話のテンポは良く読後感も爽やかでした。
そのため絶賛婚活中の私でも婚活のリアルさに打ちのめされることなく、読んだあとに少し婚活のやる気がアップするような、なんか続けてればいいことあるかも!と前向きになれる内容となっています。
この本をおすすめしたい人
- 婚活中の人
- 婚活しようと思ってるけどなかなか踏み出せない人、婚活に疲れて休憩中の人
- 婚活イベントやマッチングアプリの様子を知りたい人
- 結婚や仕事に関して今の自分に焦りを感じている人
- 恋愛のときめきをライトに摂取したい人
上記に当てはまる方には特におすすめですが、ライトに読めてテンポの良い展開も楽しいため気になる方はぜひ手に取ってみてください。
それでは!



コメント